杞憂、はたまた核心。

思考の嗜好性を垣間見せ

「君の膵臓をたべたい」実写映画が絶賛されている違和感。

こんにちは。

 

「君の膵臓をたべたい」いい小説でした。

だが、映画!てめぇはダメだ!

あまりにも内容が薄すぎる。

 

原作を読んでいないまま映画を見ると、また、感想も変わっていたかもしれないが、原作を見た上で観賞すると、ほんとうに残念な出来だったと言える。

 

大切な部分がごっそりとカットされている。

そもそも、あれではなぜタイトルが「君の膵臓をたべたい」なのか、本当に理解できている人は少ないのではないか。

 

また、主人公の名前についても、あまりにも教養がない人が見れば意味がわからないだろう。

何故、春樹なのか。何故、咲良なのか。

それがないと、本当にこの作品の良さを理解することはできないだろう。

 

そもそも、「クラスメイトくん」や「仲良しくん」などの呼び名にも意味があるのに、あれでは、ただ春樹の名前を呼ばずに、敬称で呼んでいるという風にしか捉えられないのではないか。

 

実際にあの映画作品を見て、自分以外の人がどのようなところに感銘を受けたのかはわからないが、感動という点では、間違いなく原作を読んだ方がいいだろう。

 

だからといって、映画でも感動できないというわけではないし、むしろ、映像な分、映画の方が泣ける!みたいな感動はあるだろう。

しかし、原作で覚える感動は、映画での感動とはベクトルが違うと考えた方がいい。

 

「感動」という言葉の意味を、なんとなく「泣ける」と捉える人が多いと思われるが、今一度、「感動」とは何なのかを考えて欲しい。

 

私は原作至上主義ではないし、原作よりも面白い二次創作物も知っている。

しかし、本作品では、あまりにも核となる部分を削ぎ落としているので、完全なる改悪だと思われる。

映画を見た方、是非とも原作もみて下さい。

 

 

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)